8.262013
実践ブラッシュアップ講座「話し方基礎」を開講しました。
“目から鱗の3時間”というのが、この講座の受講生の皆さまの実感ではないでしょうか。
日本の学校教育では、外国語の発音を学ぶ時間はあっても、残念ながら母国語である日本語の発音や発声について学ぶ機会はありません。この講座では、発声のメカニズムや日本語の発音の特徴、女性ながらの弱点など、これまで知り得なかった「話す」ということの基本を学ぶ事が出来ます。
日本テレビアナウンス部長として長年ご活躍後、日テレ学院学院長として多くのアナウンサーや著名人のトレーニングを実施してこられた石川牧子先生は、「話す」ということについて、以下の2つのポイントを指摘されました。特に今回の受講生は講師として教壇に立ちたい(又既に立っている)という方が多かった為、“より多くの人達に伝わる話し方”という観点からの指摘となりました。
①人前で話す為に、腹式呼吸を練習して、安定感のある声を作る事。女性は女性特有の身体の構造から深く息を吸い込む事が苦手であるが、腹式呼吸による発声を身に付けることで、説得力のある“練れた声”が出せるようになる。
②スラスラと流れるような話し方は、実は“BGM”になってしまう可能性が高い。
上手な話し方とは、相手の胸に届き、記憶に残る話し方であって、決して流暢な話し方ではない。
以下に、3時間にわたる講座のポイントをお知らせします。
■腹式呼吸の練習
吐く息を無駄にせずに、全てを“声”に変えることができるように練習することが重要。
■母音の練習
日本語の発音の基本である母音(ア・イ・ウ・エ・オ)をはっきり発音するためには、正しい口の形を身につけることがポイン
トで、それにより言葉が美しくなる。
■日本語の発音の特徴(1)鼻濁音
ガギグケゴは強く発音すると耳障りな音になるので、単語の第2音節より後の場合や、助詞の場合は、鼻に音を抜く鼻濁音にするとやわらかい印象になる。
■日本語の発音の特徴(2)母音の無声化
日本語には、子音と子音にはさまった「i」と「u」の母音を口の型だけして発音しないという特徴があり、これを無声化という。これは、共通語(関東型)の特徴で、関西地方出身者に難手な人が多いが、無声化がしっかり出来ると歯切れのよい印象になる。
■滑舌の練習
口をしっかり開けないで話す人が多くなっているが「あいうえお」の練習や詩の朗読、舌の動きを良くするトレーニングをすることで滑舌が良くなる。
■わかりやすく話す
とかく女性の話は情緒に流されやすいので、具体的でわかりやすい話し方の為の7つのポイントを学習する。
講座の最後に、今日の講座で学んだ事を踏まえて、2分間の自己紹介に挑戦していただきました。話す事の“難しさ”と“楽しさ”を 実感できたあっという間の3時間でした。
書店には「話し方」に関する本が数多く並んでおり、ベストセラーにも多くの本が名を連ねています。アマゾンで“話す”というキーワードで検索するとヒット数は約2400。しかし、本を読んで理解できても、実際に体験しなければ身につける事はできません。改めて声を出す、言葉を発するという事を原点から見直す本講座こそ「実践ブラッシュアップ講座」の本領発揮というところでしょう。
「話し方上級講座」は、受講者に更に長いスピーチをしていただき、石川先生から一人ずつ、アドバイスしていただくという、“実践”をより強化した内容です。さらなるブラッシュアップの為にぜひ上級講座の受講もおすすめいたします。詳しくはこちらを御覧ください。