11.12019
実践ブラッシュアップ講座「話し方基礎」を実施しました
実践ブラッシュアップ講座「話し方基礎」が9月29日に開講されました。
講師は、当協会理事で日本テレビアナウンス部長、日テレ学院学院長を務められた石川牧子先生です。
講座が始まると、石川先生がにこやかに登場しました。
自分の意思をしっかり伝える事が大切な時代には、「きちんと話ができること」が求められますという話から始まりました。
自信をもって話をするには、まず「声を鍛えること」
「えっ?」と言う顔をする受講生達に石川先生は続けます。
「豊かで張りのある声は自信を感じさせます。そのために何より大切なことは、正しい呼吸法を身につけ、正しく発声、発音することです」
そこで「きちんと話す」為の基礎となる「腹式呼吸」の練習が始まりました。
まず椅子にキチンとかけ、背筋をのばして肩の力を抜きます。静かにお腹をふくらませる感じで鼻から息を吸い込みます。いっぱいに吸い込んだら、今度はできるだけ時間をかけてゆっくり口から吐いていきます。
“幅のある声”にする発声練習
腹式呼吸で吸い込んだ息を吐き出す時に「アー」という音を出してみます。
一息でできるだけ長く、少なくとも20秒位「アー」という声を続けられるように。
受講生が一斉に「アー」と声を出します。2回目からは誰が一番長く声を出せるか?とゲーム感覚で競い、中には30秒近く続けて声を出せた人もいました。息が長くなれば堂々とした話し方ができるようになるそうです。
滑舌をよくする発音練習
母音のアイウエオを、唇、歯、舌が何にも触れないように唇の形だけで使い分けていく練習です。口角を意識して、たえず口角を上に上げている。それは表情筋を鍛えることになり、柔らかい表情を作ることもできるのです。
発音が明確になれば、滑舌がよくなり言葉は鮮明になり、人の心にしっかり届きます。受講生は声をそろえて、大きな声で「アイウエオアオ」と発音の練習を繰り返します。なんだか皆さま楽しそうでした。
次に教えていただいたのは、鼻濁音と母音の無声化。それが身につけば、さらに言葉がきれいに聞こえるようになるそうです。
アナウンサー講義のような、高度な知識と発声の技術を教えていただきとても勉強になりました。
受講生の一人の「英語は腹式呼吸と教わりました。日本語も同じなのだと聞いて、目から鱗でした」という感想を受けて、石川先生がこんなことをおっしゃいました。
「日本語は1つ1つの単語を伝えることが大切です。その為には、ゆっくり話せるようになること。ゆっくり話せる人は、早くも話せる。しかし、早く話せる人がゆっくり話せるとは限りません。また、普段のおしゃべりが上手な人が、フォーマルな場で上手に話せるとは限らないのです。きちんとした「しゃべり」ができれば、フォーマルな場でも自信をもって話すことができるのです。どんな場面でも怖がらない自分を伝えるために「ゆっくり話す」が大切です。」
そして最後は、自己紹介のスピーチ。
全員の前で、一人2分程度の自己紹介。自分の仕事の話、家族の話、名前の由来の話、経歴の話、なぜマナーを学びたいか等々、話の内容は千差万別でした。石川先生は一人ひとりに的確に丁寧にアドバイスをくださり、どのスピーチもレベルが高いと驚かれていました。
本年の「話し方」講座は全て終了いたしましたが、また来年実施いたしますので、ご興味のある方は、新年にホームページにて日程をご確認ください。