10.82019
実践ブラッシュアップ講座「冠婚葬祭のしきたり」を実施しました
9月29日、実践ブラッシュアップ講座「冠婚葬祭のしきたり」が開講されました。講師は当協会の明石伸子理事長です。
全員が立ち上がり「よろしくお願いいたします」と、互礼からスタート。その後、隣同士でも挨拶をし、「この講座に何を学びたくて来たか?期待していることは何か?」を2分ほど話すことで、ちょっと堅かった雰囲気が一挙に和みました。
講座は、「冠婚葬祭」とは何か?「しきたり」とは何か?という話から始まりました。
「冠婚葬祭を単にマナーとしてのマニュアルのように捉えるのではなく、何故このようになっているのか?今の時代にどう生かしていくのか?という視点を持つことが大切です」という明石理事長の語りかけに、大いに興味を持ちました。
「冠婚葬祭」とは人生や生活の節目となる儀式
昔は人付き合いに絶対欠かせない不可欠なものでしたが、今は面倒で堅苦しいものと考える人が増え、どんどん簡略化されています。
① 「社会構造の変化」: 価値観やライフスタイルの多様化。
② 「商業主義の影響」: 「冠婚葬祭」がビジネスチャンスとなっている。
③ 「情報時代の影響」: FacebookやTwitter、インスタグラムなどのSNSで、情報は瞬く間に拡散していく。
以上のような背景があり「冠婚葬祭のしきたり」は古来から変化している事を知りました。
「冠」「婚」「葬」「祭」の成り立ち
モニターに様々な「しきたり」の映像が映し出され、それに講師が事例やエピソードを加え、楽しくわかりやすく解説していきます。興味深かった事例の1つは「袱紗の包み方は、慶弔で異なります」という話です。包み方の違いについて、覚え方を陰陽思想を例に解説されましたが、その意味を理解して習得できたことで、確実にインプットされました。
祝儀袋・不祝儀袋の説明では、教壇の前の机上に多種多様な袋がずらりと並べられていることに驚きました。水引の結び方、色の違いにも意味があること、地域によっても異なることなど、その奥深さを改めて認識しました。
「玉串奉奠」の仕方については、解説に続いて全員が実際にやってみました。周りの人をまねて「これで正しいのか?」と不安に思いながら行っていた玉串奉奠。榊のレプリカを持ち、正しい所作を習ったので、これからは自信をもって正式参拝に臨めます。
受講生から
講義の中で、受講生からは様々な質問が飛び出しました。
その中で「今の時代、伝統やしきたりをどの様に考えれば良いか?」という質問に対し、明石理事長は、「伝統やしきたりは知らないと伝えられません。まず理解することが大切です。そして、時代の変化を考えれば、変わって当然のこともあります。ただし本質は変わらないはずです。しきたりを簡略化しても、より良い人付き合いができるかどうか?という視点を忘れない事が大切です」と答え、講座を締めくくりました。