5.252017
実践ブラッシュアップ講座「和の作法 基礎」を実施しました
5月20日(土)増上寺会館の和室にて、実践ブラッシュアップ講座「和の作法 基礎」を実施いたしました。講師は当協会理事で、小笠原流礼法常任理事総師範の鈴木万亀子先生です。
はじめに、「和の作法」の心得として伝えられている口伝(くでん)を説明してくださいました。
「無躾(ぶしつけ)は目に立たぬかは躾とて目に立つならばされも無躾」
「礼儀作法を知らない人の所作は人目を引く、けれども礼儀作法を知っていても、その所作がいかにも知っているというように振る舞うのは知らないも同然である」という意味だそうです。この一節から、たとえ作法を知っていても、それを見せつけるような振る舞いはすべきでないという戒めと、さりげなく相手を思いやるという心がけを学びました。
続いては、座礼の練習です。相手を尊重し思いやることから、座礼一つをとっても、様々な種類があります。女性の場合は腕を脇につけることでたおやかに見えること、逆に男性は脇を開くことで堂々として見えることなど、ちょっとした仕草で相手に与える印象が変わって見えることを知りました。
知っているようで知らない「扇子の扱い方」。着物を着た時にどのように帯にさすのか、手に取る際の所作、あおぐ時には全て広げるのではなく少し残しておくといったことを習いました。そこには美しく見えるという印象だけでなく、周囲の相手への配慮が必ずありました。これから暑くなるので、是非実践したいところです。
最後に、訪問時の作法として、襖の開け閉め、座布団の扱いとあて方などを学び、3時間に渡る講義が終わりました。最初はぎこちなく動いていた身体も、最後のお辞儀は先生に褒められるほど、受講生のみなさんは上達していました。
「和の作法はなかなか習う機会がないので、今回先生に教えていただけてよかったです」
「これから家でも練習しようと思います」
といった満足のお言葉を受講生の方々からいただきました。
「和の作法」講座は9月以降にも開講予定です。受講後は背筋がピンと伸び、かつ心が豊かになる講義です。みなさんもぜひご受講してみませんか。