お辞儀と挨拶言葉、どちらが先?

ある学校の先生から、生徒のお辞儀の指導についてご質問をいただきましたので、

そのお返事をみなさまにもお伝えいたします。

 

Q:挨拶の「お辞儀」と「言葉」はどちらが先ですか?

 

 挨拶の「言葉」と挨拶の行為である「お辞儀」をどちらからしなくてはいけないという決まりはありません。

 号令がかかり、「宜しくお願いします」と挨拶言葉を述べてから、お辞儀をするのが一般的なように思いますが、そのほうがタイミングを合わせやすいからだと思います。

 先生の学校でされているように、号令後にお辞儀をしてから、姿勢を正し、挨拶言葉を述べても決して間違いではありません。

 要は、相手に対する敬意をどのように表すかということが大切で、言葉と行動で示しているので、どちらもでもよいのではないでしょうか。

 

 その意味では、最も丁寧な敬意の示し方は、最初に相手にお辞儀をして、挨拶の言葉を述べ、さらにお辞儀をすることです。

 また、言葉遣いも「お願いします」より「お願いいたします」の方が、さらには「宜しくお願いいたします」の方がより丁寧でしょうし、お辞儀も浅い礼より深い礼の方が丁寧です。

 

 

Q:マナーは形から入れば良いと習いましたが・・・・

 

 先生のおっしゃるようにマナーの難しいところは、どのような形が正しいかと悩んでしまうことでしょうが、「礼儀作法」あるいは「マナーやエチケット」で大切なのは、相手を敬い、思いやる気持ちをどのように相手に伝えるかということです。

 号令に従って、一斉に礼をしたところで、心のこもっていないお辞儀や挨拶言葉であれば、相手を敬う気持ちは伝わらないでしょう。

 また、授業の前の挨拶のお辞儀が、お詫びのような深いお辞儀ではおかしいでしょう。

 

 大切なのは「TPO」で、その時の状況に過不足のないようにすることです。

 

日本では昔から”礼に始まり、礼に終わる”という習慣を大切にしてきましたが、最近はきちんとした挨拶やお辞儀ができない人も多いので、より一層、生徒の方々のご指導に力を入れられることを期待しております。

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